大切なのは習慣

　人の脳内にある偏桃体は、日々悪さをする。脳の奥深くで、人に刻み込まれてきたDNAに苦しむ。どうすることもできない過去に悔み、現在に怒り、まだ起こってもいない将来に怯える生き物なのだ。そんなことに時間を取られて、今やるべきことができていない。

　経済学にはマルコフ性という言葉がある。「将来の状態が現在の状態にのみ依存」する性質のことをという。将来は過去の影響を受けないことでもある。現在は過去の影響を受けてるわけです。過去知れば現在が分かるし、現在が分かれば将来も分かるに等しい。

　「明日はいつまでも明日」というコラムでも書いたのですが、いつも何かを始めるのに「明日から」という癖がついてしまう。明日は、今日の延長線上にあるのはマルコフ性を見ても分かる。今日、踏み出してみることが将来につながるということを伝えたい。