計測は人の行動を変える

稲盛和夫、孫正義…なぜ一流経営者は「会計の使い方」がうまいのか

 

 財務会計は法の要請だと説明されることが多い。経営を管理してくには数字の構成などを変えないと上手く行かないことがある。若干、逃げ気味な表現をしてしまいました。僕は人の行動を促す会計は会社の業態や考え方で組み立てる必要があると思う。

 人は計測されると行動を変える。経営にマッチした管理会計は現場を動かせると信じています。この仕組みを間違ったのが、米国の製造業でした。会計数値に偏り過ぎていたのだと思います。

 バランスド・スコアカードなどはその成果と言える。けれど、経営に取り入れるには、なかなかハードルが高い。会計屋は会計屋の言葉を持っていて、現場に語り掛け理解がないと嘆いている。現場の人達にその言葉は理解できない。

 稲盛和夫氏の『実学』にそのことが書き綴られている。氏も経営者として会計屋の言葉を理解できなかった一人だろう。そのギャップに気付いた時に、相手の言葉で語ろうという気持ちが沸き上がる。改善への期待だ。

 原価差異の再分析という考え方に至った。隷属的な労働環境から如何に救済するかの戦いが始まった。