関心をもって接する

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 生まれてきたばかりのヒトは、能力におおきな差があるわけではない。前にもどこかで話したように、ヒトは生まれてきた環境の違いに大きな影響をうける。 昔の上司との次のようなやり取りを思い出した。
 
上司:「話すのが上手い人は沢山いる」
   「が、俺は話すのが好きではない」
 
自分:それで何が言いたいのかな・・・
 
上司:「ヒトの話を聞くのは自身がある」
   「ヒトの話を聞くのが上手い人はそう沢山はいない」
 
自分:それは能力ということか・・・
 
上司:「話をするのが上手い人は、自分の話をしたくて気持ちが逸る」
   「自分が逸っているのなら、相手も気持ちが逸っているんだ」
   「だから、上手く行かないのだよ」
 
 仕事で外部の方とお会いする機会が多い。飛び込みの営業マンが来ることもある。そして、飛び込み営業マンには若者が多く、私の息子と変わらないことが多い。忙しくても息子が営業に行った先で門前払いを受けることないよう、話を聞いてやって欲しいという気持ちから、時間が許されれば務めて話を聞くようにしている。名刺を交換し席に座る。たちまち、営業マンの方は自分が要してきた話を始める。ノートに順番やこういう回答の時はこうと言う感じである。
 
 先に話した上司と私の会話とは違うけれど、本質は同じである。初対面の営業マンは、今目の前にいる会社の窓口に興味があるのではなく、会社の仕事への興味だけで会いに来たんだなと思ってしまう。突然の来訪に対応してもらえたことに感謝し敬意をもって、相手に関心を持って話を聞くことにおいては、先の上司と私の会話と何ら本質的に違いはない。 
 
 これは持って生まれた能力の話ではなく、生まれてから身に付けるかどうかの能力の話なのです。話を相手とすること、多くの人の前で話すことは、多くの練習や努力が必要になる。しかし、自分に話したい逸る気持ちをコントロールし、目の前の相手に関心を持って、感謝と敬意で話を聞くことは出来ない事ではないはずである。自分の気持ちのコントロールがこれ難しい。
 
 まずは、名前を覚えること。ここから人間関係は始まる。声に出して相手に呼びかけみる。これは、重要な意味を持つことなのだ。是非、試して頂きたい。