問題はあなたのせいか?

 

 人々は、仕事に押しつぶされそうになり、メールに埋もれ、重要な優先事項に集中できない。みんな日々経験していることだ。1日のうち本当に必要な仕事をしているのは何時間だろう。チャット、メール、電話の処理に追われる。

 

 「ほとんどの人は孤立・単独で働いているわけではない」という単純な事実が、考慮されていないことが問題だ。従業員同士の相互依存の労働こそが、個人の生産性に最も大きく影響を及ぼしている。いつしか自己破壊が起きる。

 

 MITのジョンフォレスター博士は「システム・ダイナミクス」という考え方を紹介した。日本にも学会があり、一般的にはシステム思考とも呼ばれている。システム思考は、「人を責めない、自分を責めない」アプローチと言われている。

 

 生産性が上がらないのは個人ではなくシステムの問題なのだ。経営者や上司は、この書類を出せとは命令するが、出さなくていいとは決して言わない。ストップを誰がどう認識するかの問題である。コミュニケーションの仕組みを見える化することが重要だ。

 

 システム思考は、問題の所在をクールに突き止めることができる。

 

なぜあの人の解決策はいつもうまくいくのか?―小さな力で大きく動かす!システム思考の上手な使い方

 

システム思考―複雑な問題の解決技法 (BEST SOLUTION)