ダイエーは先駆者だった?

安売り

 

ユニクロコスモス薬品、オーケーなどの「毎日安売り」戦略は定着するか | News&Analysis | ダイヤモンド・オンライン 流通ジャーナリスト 森山真二氏

 

 毎日安い値段で販売している。昔からある販売戦略というかビジネス戦略だ。MBAコースで学ぶと必ず習う世間ではよく知られた商売だと言える。専門用語はEDLP(エブリディ・ロー・プライス)、日本語で「毎日安売り」や「毎日低価格」となる。

 

 大きな倉庫で大量販売するホールセールのような業態は、業者の仕入れをする場所であった。しかし、最近、EDLPは食品スーパーやドラッグストアなどでも取り入れられるようになっている。

 

 米国はウォルマートが老舗だった。安い値段で販売できる仕組み(仕入、輸送、システムなど)が準備されていた。大量に売れるから安いだけでは世の中の変化に取り残される。

 

 ここ30年での大きな社会の変化はインターネットとパソコンの普及だ。多くの印刷物を代替するメディアを提供するようになったこと。紙の文字情報はいつでも最新が見れる。チラシで値段を比較する時代は終わった。

 

  森山真二氏が言うように、EDLP戦略の先駆者は「主婦の店」として大阪の千林で開業した中内功氏のダイエーだろう。当時は一世を風靡した感がある。時代の変化に遅れ、最後はイオンが吸収する形で終焉した。

 

 安いという思い込み起こさせる手法がる。特売で客を集めその他の関連商品で利益率を稼ぐような販売商品のミックスだ。POSレジなどが普及し実現できた。故中内氏は経営の究極はコンピュータと事務員だけで会社運営することだと言っていた。

 

 商品の数、グレードなどが多くなく安く大量に売れるのが正義だったと思う。その強さの表れがプライベートブランドと言われる商品が出現したことだった。イオンのトップバリュー名で販売されているメーカー商品などのことだ。

 

 今やスーパーやドラッグストアでさえEDLP戦略を採用している。「毎日変わらない低価格」というのは、ダイエー全盛頃のような販売力をベースに購買力に頼ってできるほど世の中の商品が多様化されていない訳ではない。

 

 人口が減少し高齢化の中で総量主義だけでは立ちいかない。個々の企業で利用する社会インフラである物流を戦略的に使う方法は、コスト低減につながる。そして、廃棄はコストにコストをかける行為だ。情報システムをいかに使うかが課題だ。