断捨離

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 職場で机の状態を見ると仕事の出来具合が想像できる。引き出しの中を見るともっと分かりやすい。銀行から転籍で入社してくる管理職は、定時後に部下の机の引き出しを見て回る習慣があった。転籍者はみんな同じことをしていた。

 

 金銭事故を起こす前に未然に部下のことを把握しておこうというのだろう。当然、机の上には何も残っていないことは言うまでもない。片付けには人の心理状態や人間性が出るのだろう。

 

 不正というものは、動機、機会、正当化が揃った時に起きるとされている。「動機」は善悪に関わらず行動の元となる。「機会」は不正行為を起こせる立場にいることだ。そして、「正当化」は不正行為に対して「致し方ない」と思う心なのだ。

 

 規律が何故大切なのか?でも話したように、馴れ合いというのは、断り切れないという心の弱さにつながる。物を大切にするという正当化で、着ない服をいつまでも保管している。もしくは、積み上げているような光景がそうだ。

 

 会社の事務所でも同じことが言える。また使うだろうと机の上に置いている書類はまず使うことはない。本当に使う書類はファイルして引き出しなり書庫に整理されているはずだ。

 

 上司は書類を作れと言う。しかし、もう作らなくていいとは言わない。聞いても使うからと継続させられる。こういう時、僕は敢えて提出しない。情が使ってなければ、催促されない。そして、余計な仕事を整理していく。

 

 断捨離は精神構造が問題になるが、意外なところにつながる。捨てて必要になったら、また手に入れればいいだけだ。それくらいに考えておかないと、延々と過去の変えようのない事柄を引きずり続けることになる。身軽になって下さい。