売れる表示は危険だらけ

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 輸入をして販売をしようと思うと日本は事のほか条件が厳しい。今年はコロナで開けてコロナに暮れる。一時的に、マスクや消毒液が店から消えた。オイルショックの時でもトイレットペーパーが手に入らなくなった。

 

 世間では誰かが買いに走る。どこかの店で品薄、売り切れと情報が流れる。現代は情報の拡散が早い。一斉に買いだめや転売が起こる。今年、政府は転売禁止を発表するほどの異常さだった。

 

 マスクにはランクがある。このことも今年は嫌と言うほど思い知った。だからと言って、輸入できないわけでも販売できないわけでもない。日本マスク工業会の自主基準がある程度だが、厳密には性能試験をしてくれる機関で成績書がもらえる。

 

 消毒液は都道府県の薬事課が窓口となっている。商品の成分や表示方法など指導を行うのだ。「殺菌」「消毒」という文言を謳うのは難しい。「除菌」「滅菌」くらいであれば、販売しても問題は起きない。薬事法で規定される部類だ。

 

 これらを販売する業界では「ちくり」がある。管轄省庁は試買と言って、市場でランダムに購入した商品を検査する。問題が発覚すると呼び出しがかかるのだ。これが密告だったとしても、試買テストだったということになり規制を受ける。